『 織部 』手作り作品の作り方

景色を観る 織部焼き

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釉薬の「けしき」を観る織部

織部焼き                         「総織部、織部黒、青織部、赤織部、絵織部、志野織部」

織部焼は、桃山時代1605年頃、から江戸初期にかけ岐阜県土岐市付近で始まり主に美濃地方で生産された陶器であり、美濃焼の一種で、基本的に志野焼の後に造られたものです。     織部の器物の形状は多角形のものが多く、自由な形が基本なので、成形には型が多く用いられました。              色彩は黒、濃緑、赤などが好んで多用され、色釉も染分けなどのテクニックを使ったものもあります。              現在、織部といわれるものは茶道具が主で茶碗、茶入、水差し、香合、鉢、皿、向付、徳利、盃など様々なものが作られています。 釉薬の種類も、総織部、織部黒、青織部、赤織部、絵織部、鳴海織部、志野織部などに分類されており、一言に「織部」と言っても様々な種類が存在するのです。

織部をつくった人「古田織部」

古田織部は諱を重然といい、利休亡き後、「天下一」と称された武将茶人です。戦国時代から江戸時代にかけて名を馳せた、岐阜県本巣郡出身の武将、大名。一般的には茶人として知られ、千利休が大成させた茶道を継承しつつ大胆かつ自由な気風を好み、茶器製作・建築・庭園作庭などにわたり「織部好み」と呼ばれる一大流行を安土桃山時代にもたらしました。                人と茶人の道を立派に使い分けながら、独創的な茶陶、食器などを産み出しました。

 

 

日本では他の器と違う釉薬の流れがあることを美しいと感じました。   釉薬の中のそういった変化を   「けしき」と言い、見る人が色々と想像するのです。          海の深さであったり、山の深さであったり、そういったことを釉薬の流れから感じます。
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DSCF9099 (1)※1 粘土の板を作る
ここでは 板で作る作り方を紹介します。はじめに作りたい形の 粘土の塊をスライスして粘土の板を作ります。

DSCF9101※2 型を使い器の形を作る
スライスした粘土を型に乗せる このとき表面を綺麗にして整えてから被せる

DSCF9103 (1)※3 器の形にする
型に乗せ両手の平で 型の形に粘土を押さえ 少し深みにある 器の形を粘土に覚えさせます。

DSCF9107※4 粘土が器の形を覚える
ここであえて 覚えさせると言いましたが 粘土は作業工程を覚えて その形を維持しようとします。雑に作業を行なうと変形した器となります。

DSCF9371 (1)※5 化粧を施す
器に 焼成する前に化粧で模様を施します。織部様式は 斬新な物が多く線を描いてみました。この後で素焼きを行います。

DSCF9422 (1)形・模様 歪んだ形の沓(くつかけ)茶碗や、市松模様や幾何学模様の絵付け、後代には扇子などの形をした食器や香炉など、具象的なものが多く存在します。

DSCF9424 (1)釉薬 一般に「織部釉薬」といった場合は、透明釉薬に酸化銅などの銅を着色料として加え酸化焼成したものを言います。

 

DSCF9467 釉薬の色により、織部黒・黒織部、青織部、赤織部、志野織部などがありますが、一般的に有名なものは、緑色の青織部となります。