『美濃焼き』陶芸手作り作品の作り方

美濃 古来からの焼物

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陶芸の基本ともなる色 古来からの焼き物

黄瀬戸 焼き物の流れの中にある本質的な焼き物が この色で 自然を知ることで出すことのできる。色です。

東洋の焼物は灰釉を高火度釉の基本として発達し歴史の自然な流れの中で出来た陶器が黄瀬戸です。

美濃焼(みのやき)1978年に伝統的工芸品に認定され美濃焼が生産される。岐阜県東美濃地域(土岐市・多治見市・瑞浪市・可児市)平安時代から始まり須恵器から発展し16世紀に織田信長の経済政策によって陶工を美濃地方の集落に移住させ大窯を築き一大産地となっていく。美濃を代表する焼物に桃山時代に作られた志野焼があり、さらに古田織部(1543~1615年)による「織部好み」の焼物が多く作られ志野・織部・黄瀬戸が多く作られるようになる。その中でも黄瀬戸は美濃の窯で焼かれた古瀬戸の流れをくむ淡黄色の陶器です。             (伝統と産地のやきものの手作り作品の作り方を学ぶ)                          

黄瀬戸の黄色は木灰と土に含まれている鉄分が反応して酸化焼成によって得られる色で還元では青磁のような青味のある発色が得られます。黄瀬戸では桃山時代に美濃で多く焼かれその色にはつやのないあぶらあげのような釉面のものを「あぶらげ手」または「あやめ手」と呼び、つやのある黄色のものを「ぐいのみ手」または「菊皿手」と呼びます。(師楽トップページはこちらから)

DSCF2363もぐさ土や五斗薪はざっくりとした土で土の表情が出やすいので松ベラなどで土味を出すことが出来ます。

DSCF2678焼きあがると土としてのざっくり感があることで抹茶碗でもよく使われる土です。しかしこの土はもろい土でもあります。

DSCF2371黄瀬戸に適した土は一般的にもぐさ土(五斗薪に3割ほどの赤土を混ぜて作ります)このときの鉄分で色が変わります。

DSCF2377この土は出来上がりで少し軽くなる土でまたもろい土でもあるため少し厚く作るのもよく、ここでは厚みのある皿を作っています。

DSCF2383黄瀬戸の器ではまだ軟らかい時にヘラなどで装飾を加える物も多く植物を描いたものがその色から多い(陶芸・美濃・美濃焼・産地・器・作り方・東京)

 

DSCF2417緑色を加えるのに胆礬(タンパン)硫酸銅を水に溶いたものを図柄に塗る。また鉄釉や鉄絵具などを絵の中に加えると絵の深みが出ます。

DSCF2635黄瀬戸に適した土はもろい土なので器全体に釉薬をかけて焼くことが多いです。目土の上に器を置いて焼きます。このときの後が目跡として残っている器も多いです。

DSCF2717黄瀬戸の色には淡い黄色から深みのある黄色まで様々で加藤唐九郎の姥目樫(うばめがし)の灰で作った黄瀬戸が有名です。