『唐津焼き』陶芸手作り作品の作り方

唐津~西の焼物

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日常使いの器 からっもの 唐津焼

唐津は素朴で食材の映える器が多く食器として使いやすいシンプルな鉄絵の絵唐津やワラの灰を使った朝鮮唐津など素朴な土味の物が多い。

唐津は1592~1598年に豊臣秀吉によって朝鮮半島より強制的に連行された陶工によって始まる。唐津は韓(から)の港といわれるほどに朝鮮半島との結びつきが強まっていった。その後千利休や古田織部によって茶陶として唐津の焼物は好まれ「一井戸・二楽・三唐津」といわれるほどに使い勝手のよい器として茶人にも日常使いの器としても広まる。西日本では焼物の事を「からっもの」と言われるほどに唐津は好まれた。※唐津は佐賀県東部~長崎県北部で焼かれた焼物で狭い地域の中で「陶器」と「磁器」が存在している。唐津は「陶器」の土もので伊万里は「磁器」の石ものです。土と石の違いがあります。 (伝統と産地のやきものの手作り作品の作り方を学ぶ )                                                                 .

*からっもの* 焼物のことを東では「瀬戸物」と呼び西では「唐津物」と呼ぶほどに日常陶器が多く作られ一般的な代名詞となりました。唐津焼はのびやかでおおらかなのが特徴です。16世紀末には日本で始めて鉄絵が美濃と同じくして完成していました。唐津焼には絵唐津・斑唐津・無地唐津・彫唐津・三島唐津・奥高麗・朝鮮唐津などがあります。

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DSCF1736叩き作り…土の表面を叩いて土を締める技法でその叩いた跡を模様として残している物も多くあります。
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彫り唐津…土がまだ軟らかいうちにヘラなどで模様を彫る技法でヘラの勢いがある、おおらかな物が多い。

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古い絵唐津は素焼き前の土に筆や指で絵を描いていました。草、木、花、鳥、人物などがよく描かれていました。

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絵唐津は鬼板や弁柄などの酸化鉄を水でといて素地に描き長石釉や藁灰釉を掛け焼成します。

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釉薬も藁をもやした灰を水にひたし何度もアクをぬいて唐津独自の藁灰釉が長石釉を絵付け後に掛けます。

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唐津の土は少し砂気の多い土である程度の鉄分がありざっくりとした土です。そのため器の底の仕上げはヘラか皮で滑らかに(テーブルを傷つけなくするため)

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少し砂気の多い土のためちりめん皺が出る土でちぢれたようなざっくり感が出ます。(表情が出るため茶人に好まれる土です。)

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唐津の焼物はのびやかでおおらかな焼物です。朝鮮唐津は鉄釉と藁灰釉による釉薬の流れの美しい焼物です。    (東京で伝統の産地のやきものの手作り作品の作り方を学ぶ陶芸講座・)