『九谷焼き』陶芸手作り作品の作り方

九谷 鮮やかな上絵付け

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極める絵付け九谷焼*時代と共に極まる  

完成した器に描く九谷焼「上絵付け」色鮮やかな色を施し 更に焼成することで九谷のガラス質の鮮やかな色が得られます。九谷焼は石川県南部の(金沢市・小松市・加賀市・能美市) 

九谷焼は線描き(骨描き)を施し更に 五彩呼ばれる赤・黄・緑・紫・紺青の上絵の五色で鮮やかに色を加えるのが九谷焼の特徴です。九谷と言っても色々な技法があり、その色使いは歴史の中で築きあげられました。大きく分けると古九谷・吉田屋・庄三・木米・飯田屋・永楽とあります。
*古九谷・・五彩の上絵付け
*吉田屋・・赤を使わない四彩で埋めつくす重厚なもの*庄三・・九谷全ての手法を配置よく施した画風
*木米・人物を主にして九谷の五彩で描いている
*飯田屋・・赤により繊細に人物を描いた画風
*永楽・永楽和全による金蘭手の手法で赤と金の画風 これらが九谷焼の手法です
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九谷焼は石川県加賀市で陶石が発見されたのを機に 藩士の後藤才次郎を有田に技能習得に行かせ1655年に始まる 九谷焼はこの磁器に 透明な白釉を掛け1300℃で焼成した物に骨描きをし五彩で上絵付けを施し 更に800℃~1000℃で焼成します。更に金・銀を使うときは再度焼成して焼き付けることもあります。九谷焼は色絵付けの極みといえる程に 技の極みです。
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九谷の地名・・・・九谷は山中温泉を一番目とし9番目の村落を九谷とした。ものと 山広く方 五里に渡り谷深くして九百九十九 谷ありとし九谷とした説がある。

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骨描き・・・呉須やマンガン・赤絵などで骨描きと言う線によって輪郭を入れていく 九谷の五彩はガラス質で境があいまいに なりがちで骨描きをする事で全体が引き締る

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上絵付けは・・・・絵具をスル事がとても大切で時間をかけ丁寧に擂ります。粒子が荒いと色の発色も変わり 焼成時に溶けないこともあります。

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筆で描く・・・赤や黒は焼きあがるとマットな仕上がりとなります。上絵付けは一度焼いた物に描くため手の脂分やほこりをCMCなどの科学のりで取り除くことが大切です

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上絵付けは・・・・描くと言うよりも絵具をのせるという感じで厚く絵具を盛り上げます。これによって九谷の色鮮やかな色が出ます。(九谷焼の手作り作品の作り方を学ぶ)

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骨描きの上に描く・・・線描きされた上に絵具を乗せていく このときガラス質の絵具は焼成時に溶けて流れることもあるので 底側に流れることを考えて絵具をのせる。

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九谷は技の極み・・・九谷焼は色絵付けを極める手法で 技の極みに達することが特に大切な焼き物で筆の技を競い 質の高さが特に大切な焼き物です。(九谷焼手作り作品の作り方を学ぶ)

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九谷焼の完成・・・・形を成形しそれを素焼きしてから透明な釉薬をかけ本焼きします。更に絵付けを施し800~1000℃で焼き付けます。一つの器を3回~5回と焼くこともあります。